生物?環境

放棄された道路を斜面からの土砂供給量の推定に活用する手法を開発

研究イメージ画像
 レーザ測量機能を搭載したドローンを使って、数十年間使われていない道路(いわゆる廃道)に堆積した土砂の量を測量し、斜面からの土砂供給量を推定することに成功しました。土石流発生源での土砂供給量を推定する上で、この手法が役立つことが期待されます。

 斜面からの落石による土砂供給量は、土石流の頻度や規模を決める重要な要素の一つですが、数十年間にわたる期間の土砂供給量を広範囲に推定することは簡単ではありませんでした。本研究では、放棄された道路(廃道)に着目し、廃道に堆積した土砂量を、レーザ測量機能を搭載したドローンを使って測量することにより、数十年間の土砂供給量を推定することに成功しました。

 本研究チームは、静岡県と長野県の県境付近にある道路(静岡県道288号線)の通行止め区間を対象に、ドローンによる地形測量を実施しました。この道路は1991年に発生した災害によって通行不能となり、それ以降、道路上には斜面からの落石が堆積し続けています。対象の道路区間を分割し、各区間の斜面の地形条件と土砂供給量の関係を調べた結果、斜面の平均傾斜が大きくなるほど、また、斜面の面積が大きくなるほど土砂供給量が増加することが明らかになりました。これらの分析結果から、この地域の谷の源流部では、1年当たりおおむね70?93m3の土砂が供給されていることが推定され、数十年程度で土石流1回分に相当する土砂が蓄積する可能性があることが明らかになりました。

 日本の山間部では、道路の付け替えなどにより、放棄された道路が増えています。これまでそれらの道路が活用されることはありませんでした。本研究成果を用いてそれらの道路などを調査することにより、土石流災害の予測につながる基礎情報の取得が進むことが期待されます。

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プレスリリース

研究代表者

网上哪里能买篮彩生命環境系
八反地 剛 准教授
原田 駿介 地球科学学位プログラム(研究当時)

兵庫教育大学大学院学校教育研究科
小倉 拓郎 准教授

北海道大学大学院地球環境科学研究院
早川 裕弌 准教授

掲載論文

【題名】
An abandoned road as a debris trap: Estimating debris-supply rate from steep slopes based on UAV-LiDAR DEMs
(土砂トラップとしての廃道:UAV-LiDAR DEMを用いた急斜面からの土砂供給量の推定)
【掲載誌】
Geomorphology
【DOI】
10.1016/j.geomorph.2026.110193

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