医療?健康

【Nature Index Selection】レム睡眠とカタプレキシー:筋脱力を起こす共通の神経回路を発見(Research highlights 2021年10月)

シュプリンガー?ネイチャーが運営するデータベースサイトNature Indexでは、毎月、主要な82ジャーナルの中から、本学所属の研究者による研究論文1報を、Research highlightsとして選出しています。2021年10月は、本件が紹介されました。
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レム睡眠中は、外眼筋や呼吸筋など一部の筋肉を除き、全身の抗重力筋は弛緩しています。また、過眠症の一つであるナルコレプシーに併発するカタプレキシーは、感情が高まると全身の筋肉から力が抜ける症状で、覚醒しているにもかかわらず、レム睡眠時と同様な筋脱力が発動して生じると考えられています。しかし、そのような現象を制御する神経回路は明らかになっていませんでした。


本研究では、マウスを用いた実験により、レム睡眠とカタプレキシーに共通する、筋脱力を駆動する神経回路を、初めて同定しました。まず、マウスの脳の延髄腹内側(VMM)という領域に、体性運動ニューロンのみに抑制性の信号の出力先を持ち、眼球運動を