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【Nature Index Selection】ゲノム編集の結果を正しく理解する?複雑なゲノム編集変異を網羅的に解析する手法を開発?(Research highlights 2022年6月)

シュプリンガー?ネイチャーが運営するデータベースサイトNature Indexでは、毎月、主要な82ジャーナルの中から、本学所属の研究者による研究論文1報を、Research highlightsとして選出しています。2022年6月は、本件が紹介されました。
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研究イメージ画像 (Image by Marta Sher/Shutterstock)

 ゲノム編集技術を用いることで狙った遺伝子を意図した通りに改変することが可能になりましたが、その際、意図しない形で遺伝子が改変されることもあります。本研究では、ゲノム編集で狙った遺伝子に意図した改変が起きたのか、それとも、意図しない改変が起きたのかを自動的に識別?分類する手法を開発しました。


 実験用マウスの受精卵でのゲノム編集では、たった一塩基のみの意図した通りの改変や、目的の遺伝子領域の切除、少し離れた二箇所の染色体部位への他の生物種に由来する遺伝子配列の挿入が可能です。しかし、これらの「意図した遺伝子改変」を生じさせようとすると、標的としていない数塩基が欠失?挿入されてしまったり、想定を超える染色体領域が欠失?逆位となる「意図しない遺伝子改変」が起きたりすることもあります。困ったことに、意図した遺伝子改変が片側(母方もしくは父方)の染色体上で生じている時に、もう片側(父方もしくは母方)の染色体では意図しない遺伝子改変が起きることもあります。


 意図した遺伝子改変マウス系統を実験に使用するためには、ゲノム編集を施された受精卵から発生した数十匹のマウスから「意図した改変遺伝子」を持つマウスを遺伝子検査で特定する必要があります。本研究で開発した遺伝子検査法では、約100匹のマウスのそれぞれでどのような遺伝子改変が生じたのか、網羅的かつ正確に、簡便に特定できます。この遺伝子検査手法はゲノム編集実験にかかる期間の短縮やその正確性の向上に寄与すると期待されます。


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研究代表者

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水野 聖哉 准教授

理化学研究所バイオリソース研究センター 実験動物開発室
綾部 信哉 専任研究員

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