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訪問リハビリの実施時間の多さが高齢者の日常生活動作改善に関連する

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(Image by Fit Ztudio/Shutterstock)
 全国の訪問看護ステーションのデータを用いた分析を行いました。その結果、高齢者に対して週あたりの訪問リハビリ時間をより多く行った群で、6ヶ月後の日常生活動作の改善との関連が見られることを明らかにしました。十分なリハビリ時間を確保することの重要性を示唆する成果です。

 高齢化が進む中、住み慣れた自宅で自立した生活を送り続けるための訪問リハビリテーション(以下、訪問リハビリ)の重要性が高まっています。訪問リハビリは、外出が困難な高齢者の日常生活動作(Activities of Daily Living : ADL)の維持?改善に寄与することが知られていますが、具体的な量(週あたりの訪問リハビリ時間)とその効果との関連については、明らかになっていませんでした。

 本研究では、株式会社エス?エム?エスが提供する介護/障害福祉事業者向け経営支援サービス「カイポケ」を利用する訪問看護ステーションの匿名化データを利用して、臨床現場で実際に評価されるADLに関する分析を行いました。

 分析の結果、6ヶ月間にわたる訪問リハビリの平均週実施時間とADLスコアの変化について、週あたりの訪問リハビリ時間が「週40分以下」群と比較して、「週40分超?60分」「週60分超?80分」「週80分超?120分」群で、いずれもADLの有意な改善が見られました 。

 さらに、要介護度別の比較においては、要介護2?5の高齢者では訪問リハビリの週時間が長いほどADLが向上していましたが、比較的軽度な「要介護1」のグループでは差が見られませんでした。同様の傾向が、脳血管疾患、骨折がある者のみの解析でも認められました。

 本研究の結果は、ADL改善のためには、特に要介護2以上の場合に、十分なリハビリ時間を確保することの重要性を示しています。

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プレスリリース

研究代表者

网上哪里能买篮彩医学医療系
田宮 菜奈子 教授

株式会社エス?エム?エス プロダクト推進本部 Analytics & Innovation推進部 研究開発グループ
富田 眞紀子

掲載論文

【題名】
Association between weekly amount of home-visit rehabilitation and changes in activities of daily living: A retrospective cohort study using home-visit nursing station records
(要介護高齢者に対する訪問リハビリテーションの実施時間と日常生活活動の関連:訪問看護ステーションの電子記録を用いた後ろ向きコホート研究)
【掲載誌】
Archives of physical medicine and rehabilitation
【DOI】
10.1016/j.apmr.2025.12.024

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