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過去72万年間の気候の不安定性を 南極ドームふじアイスコアの解析と気候シミュレーションにより解明

国立極地研究の川村賢二准教授及び本山秀明教授、東京大学大気海洋研究所の阿部彩子教授を中心とする31機関64名からなる研究グループは、南極ドームふじで掘削されたアイスコアを使った過去72万年分の気温とダストの解析から、氷期のうち中間的な気温を示す時期に、気候の不安定性(変動しやすさ)が高くなることを見いだしました。さらに、その一番の原因が温室効果の低下による全球の寒冷化であることを、大気海洋結合大循環モデルによる気候シミュレーションから解き明かしました。



図 南極アイスコアの解析から得られた、過去72万年間における気候変動の繰り返し時間(頻度)と南極の気温との関係(黒丸)。グリーンランドのアイスコアによる最終氷期の結果も示す(赤四角)。間氷期のような暖かい時代や、氷期の最寒期のような寒い時代には頻度が低いが、氷期の中間的な寒さの時代に気候変動が頻繁に起こっており、気候が不安定であったことが示された。

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